さくらインターネットからLinodeへ移行した理由

さくらインターネットで借りている専用サーバからLinodeへ移行した。
現時点では一部のサイトは両方のサーバにアクセスがあるけれど、移行作業自体は全て完了した。

さくらの専用サーバは、約4年間順調に稼動している。でもいろいろ不都合も出てきた。

  • ロードアベレージが高い状態がずっと続いている(原因はWEBサイトへのアクセスが増えているから)。
  • 4年経ったマシンのハードウエア障害がそろそろ心配。
  • 管理するドメインの数が専用サーバに付いているDNSサービスの制限10件を超えた(DNSは自前で運用したくないのに仕方なく)。

といった感じの不満と不安があった。そろそろ仮想マシンベースの安いサービスが出ないものかと半年ほどウォッチしたけれど…

実はLinodeのサービスはUMLの頃にしばらく使ったことがある。当時から管理システムがとても良くできていて気に入っていたのだけど、遅延が大きいのとパフォーマンスの問題で、さくらに乗り換えた経緯がある。

でも、LinodeがXenベースに変ってパフォーマンスが向上していることが期待できるし、当時とはインターネットの状況も変っている。何よりハードウエア進化の恩恵を受けられるはず。さくらに比べれば遅延はあるだろうけれど、どうなってるだろう?という気になって、一番安いLinode360を借りて1週間ほどテストした。乗換えを決めた。

  • うちの専用サーバに比べてCPUに負荷のかかる処理が劇的に速くなること(数倍から20倍ぐらい)。
  • 以前のようには(7、8年前か?)遅延が気にならなくなった。
  • DNS Managerで無制限にドメインを管理できること。
  • ハードウエア障害の不安を実質的には解消できる。
  • 安い。今回はデータベース用とフロント用に2台の構成にしても専用サーバ1台の半分程度。円高も効いている。
  • 拡張性。数分で新たに仮想マシンを増やすことができるし、メモリ、ディスクの増設も対話的に完了する。専用サーバではこうはいかない。
  • さくらインターネットもサポート体制は良い会社だけれども、Linodeはもっと良いこと(英語だけど…)。
  • 何より、妙な制限をしない。公開できる情報はすべて公開する。といった運営体質が気に入っている。

実は、WebFactionも実際に契約して試してみた。運用を任せられるのは安心できるし、サポートもとてもいい。が、WebFaction専用の知識がいろいろ必要なのが痛い。
さくらの専用サーバからLinodeへの移行は通常のLinux管理の知識でいける。Linodeだから必要な知識というのがとても少ない。
WebFactionへの移行となると、たくさんの英語のドキュメントを読んで使い方を理解しないといけない。良いサービスだと思うけど今回は断念した。

少なくとも1年(たぶんもっと)使うことになるだろうサービス。これからも折に触れてメモしておくつもり。Linode、おすすめです。